平和を願うラテンアメリカと沖縄をつなぐひとびとの歌

千葉泉さんの希望の歌・タッキー816みのおエフエムの国際交流コンサート
9月21日は、箕面市のサンクスみのお2番館地下1階国際広場で千葉泉さんのライブがありました。箕面のコミュニティー放送・タッキー816みのおエフエム(FM81.6)の公開番組として生放送されました。
千葉泉さん、金憲祐さん(ケーナ・琉球横笛・三線)、秋山みきさん(歌・三線)の出演で、ラテンアメリカの伝統的な民謡や1970年代の「新しい歌」運動で世界に広く歌い継がれるチリのビクトル・ハラの「平和に生きる権利」、「島人ぬ宝」など沖縄の歌、震災からの復興を歌う「満月の夕べ」、千葉さんのオリジナル曲など、多彩な歌を聴かせてもらいました。
千葉泉さんはわたしも主催者として参加した2016年・第一回「ピースマーケット・のせ」の野外ステージに出演していただきました。その時は大阪大学の教授でしたが、授業でラテンアメリカの歌を自ら演奏し、音楽を通してラテンアメリカの歴史や社会情勢を伝えるユニークでとても人気のある教授でした。
昨年に大学を定年退職され、今は音楽活動に専念されているとのことです。
ラテンアメリカの人々は、数えきれない戦禍や強権政治のもとでいくつもの悲惨の中から平和を切望し、平和を愛し平和に生きる権利を強烈に求めてきました。今もなお、一方で暴力のるつぼにのみこまれながらも、世界に先駆けた「民主主義」の灯を絶やさず、民衆の願いを歌にしてきた人たちです。千葉泉さんの歌には、その熱い想いが込められていて、とても勇気をもらいます。今、わたしたちの社会では平和を望むことすら理想や空想とされ、外国人を排斥することが日本人の生活を守ることのように言われますが、かつてラテンアメリカにたくさんの日本人が移民として海を渡った歴史を学び、多民族文化の下でどうすれば助け合うことができるのかと思いを重ねる千葉泉さんの歌にはとても強い説得力があります。それはラテンアメリカの人たちとの暮らしの中で発見した自由、破壊と悲惨と理不尽から立ち上がる希望にあふれているからなのだと思いました。


