震災より2年・東北の冒険

東日本大震災から2年が過ぎました。
新聞、テレビ、ラジオは特集報道でうめつくされていますが、一方で2年という時間を理不尽にうばわれた2万人を越えるいのちと、生き残ったひとびと一人ひとり、そのひとにしかわからない大きな悲しみの中で苦しんでいる無数の人々を「あの時」に残したまま風化してしまう、残酷な時間にしてはいけないとあらためて強く思います。
このブログを開いた数日後に震災となり、わたしは阪神淡路大震災直後から被災障害者支援活動をつづけるゆめ風基金のアルバイトスタッフとして、新大阪の事務所で働くことになりました。
震災から2年、被災障害者の現状は一般的な復興、再生が遅々として進まない中、より困難な状況にあります。しかしながらその一方で少しずつですが、震災前には極端に少なかった介護派遣事業など、地域での生活をつくりだそうとする活動も被災各地で生まれています。それらはささやかな活動ではありますが、震災以後の日本社会が「たったひとつの涙もむだにしない社会」、「障害のあるひともないひとも共に生きる社会」へとわたしたちをみちびく希望でもあります。
東北の冒険、それは日本全体の冒険、わたしたちの冒険でもあることを・・・。

「福島のひとたちはみんな、大きな悲しみを、開かずの間に閉じ込めていますよ。がんばれ、がんばれっていわれて、自分でもいつまでもくよくよしていたらいけないと思って・・・。
けれども、心の中にいっぱい涙がつまっていて、それを吐き出さなければ、前に進めないんです。」(福島県田村市の被災障害者・DVD映画「逃げ遅れる人々」より)

DVD映画「逃げ遅れる人々」
マスメディアでは断片的にしか取り上げられない、被災地の障害者の証言を丁寧に聞き取り、さまざまな課題や問題点を浮かび上がらせた貴重なドキュメンタリー映画です。
ゆめ風基金でも販売しています。3000円

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