座談会 コンサート「風の華’97」を終えて その1

桑名正博コンサートメモリーズ
1997年8月23日発行、豊能障害者労働センター機関紙「積木」NO.101号より

豊能障害者労働センター15周年記念
コンサート「風の華’97」を終えて
豊能障害者労働センタースタッフによる座談会 その1

7月20日の桑名正博さんのコンサートと、たくさんのお客さんが来てくださり、心の中にすてきな何かを残すことのできるイベントになりました。そこで豊能障害者労働センターのスタッフのKさん、Hさん、Sさん、Nさん、Mさんで座談会をやってしまいました。
話し言葉なので読みにくいと思いますが、とりあえずはじまりはじまり!!!
(大阪弁ばりばりなんです。ごめんなさい。)

●初めての座席指定
S いままでのコンサートとか詠歌は座席が決まってへんから、とにかく開場前にお客さんがならんでいたよねえ。お客さんもたいへんやったとおもうわ。
今回、指定席やったから、お客さんもゆったりと来れたかんじやったしね。
それにいままでってさ、やっぱり並ぶことが優先されるから、販売してても、あんまり見てもらえなかったけど、今回は並ばんでよかったからけっこういろいろと、見てもらえたよねえ。
K 販売といえばうれしいことがあったよね。ねえ。
H そうやねん!HONZIさんがね。私らが売ってた服を買ってくれてさ、それをね!ステージで着てくれててんよね。もう、めっちゃくちゃうれしいわあ!
N そういやあ、桑名さんは、なんかかわいいキャラクターのシャツ着てたよね。
全員 あーそうやったんや(口ぐちにみんな言う(笑))
K お店(「ゆっくり」というわたしたちの経営するお店)でも、すごくよかったよって言ってきてくれるんよね。
あるひとがね、もともと自分が行くつもりしててんけど、行けなくなったから、両親にゆずりはったみたいでさ、住んでるところも遠いし、ロックやから行ってくれるかどうかと思ったけど、すごくよかったって帰ってきたんやって。
H いいコンサートやったって言って帰ってくれてたもんね。
S うれしいなあ。たしかに年齢層は、幅広かったよなあ。
N ほんま。子連れの人もけっこういてはったよねー。
S コンサートってなんとなく静かにしてないとあかんってかんじやし、なかなか子どもといっしょにっていうのは、むずかしいから、今回みたいなのってよかったよね。
M そういやあ、追いかけっこしてる子どももいたよね。(笑)
S なんかうまいことベビーカーで来てる人ってはしっこの席だったと思わへん?
N チケット買ってくれる時にベビーカーっていうのをゆうてくれた人は出入りしやすいようにしてん。
K あっ、そのことですごく喜んでくれてたよ。やっぱり出入りしやすいほうがいいもんね。
全員 そうやねー(ちいさい子どもがいるSさん大きくうなづく。)

●コンサート当日までのわたしたち
K このコンサートをはじめて経験したスタッフのYさんが、会場に来てるお客さんを見て、ここにいてる半分以上の人の声を聞いて座席予約の応対わしたんやなあって言ってたわ。
H でも、やっぱり座席指定ってはじめてのことやしさー、どうなるかわからんかったから、ずーっとドキドキしてたやんかー。そやけどコンサートが近づけば近づくほど、「チラシを見たんですけど…」という電話とかいろいろ反応が返ってきたよね。
K しつこくしつこく、最後の最後までチラシやったもんね。やっぱりそれが伝わったのかな?
H そうやね。チラシをずうっとまいたり、新聞に載ったりしても、「あー、新聞に載ったのになあ」とか思って切なかったりするけどさ、それがこう、知らない間にひょっいっと大きな力になってるなって毎回思うよねえ。
全員 ふんふん。
N チラシまきって思わぬところでうれしくなったりすることあるよね。ふっとチラシ見た人が声かけてきてくれて、すごく興味持って話を聞いてくれたりさ、思わぬ出会いがあったりするよねえ。
M そうそう。それでさ、いっぱい歩いてしんどいなあと思う時あるやん?そんな時に、ポストが坂の上でこれまた、階段の上にあったりすると、つい気づかないふりしたくなるんやけど、この家の人がもしかしたら来てくれるかも、とか考えるとなんか意地になって入れに行ってしまうことあるよね(笑)。
H わかるわかる(笑)。めっちゃそういうのある。やっぱりしんどなってきたら、「なんであんなとこにポストがあるねん」とか思うし、気づかないふりしたくなるけど、この家の人は、コンサートがあることを知らんままかもしれんし、ひょっとしたら来てくれるかも…とか思うと、入れに行ってる自分があるよね。(笑)
K マンションとかで、チラシお断りっていうのたまにあるでしょう。ああいうのって、住んでる人はいいのかなあって思うことあるよね。
M 思う思う。なんかイベントとかのチラシの時は、特に思うわ。すごく興味のあるイベントかもしれんのになあとか思うし、チラシを見て来てくれる多いからよけいに、ここに住んでる人はこのイベントがあることも知らんままなんかなあってさみしくなることよくあるわあ。
K チラシまきの話してると、打ち上げの時のこと思い出したけど、桑名さんとか河内さんとかと話すことができんやもんね。チラシまきのしんどさとか、それによって得る喜びとかさ、すごく真剣に聞いてくれたんよね。
H そうやんなあ。あんなに話ができると思ってへんかったから、うれしかったわあ。声なんかつぶれて出んようになってんのにそれでも話してくれてさあ。
M ほんまやなあ。ああやって話できるまでチラシまきのしんどさとか、うれしかったりすることとか他のひとに伝わるんかなって思ってたやんか、なんか変かもしれんけど、やっぱり有名な人やんか?わかってもらえんのかなって思ってたけど、話してみてちゃんとわかってくれたもんね。
N うんうん。あのときのみんなって、訴えるようなかんじで「うわー」ってしゃべってたよね。桑名さんもほんま真剣にきいてくれてたし。
K そうやねえ。わたしたちが、チラシまきを精一杯、最後の最後まで配りつづけることとか、どんな思いでこのコンサートを作り上げてきたとかね、チラシまきをしている時に起こるいろんなドラマがあることとかね。
H ほんまやねえ。あんなに聞いてくれはると思ってなかったもんね。
N それでさ。桑名さんのお連れ合いさんがねるアンコールの時に舞台裏で一緒に動いてはって、そのことで私が「ありがとう」を言いに言ってん。そしたらね、「桑名は、このコンサートに来ていっつも元気をもらっているんですよ」って言ってくれはって、ほんとうにうれしかってん。
H えー、そんなん言ってくれたん?うれしいなあ。
S いつも家族そろってコンサート来てくれるもんね。
つづく

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