人間の使い捨てを許さない! 愛と連帯 大椿ゆうこさん!

わたしが大椿ゆうこさんを知ったのは、教育合同労組の大会でした。その日一般参加ができる演劇をするということで参加しました。演劇が終わった後、委員長の大椿さんが交代し、国政選挙に出ると聞きました。これから政治の世界に出ていく意気込みと決心を話されましたが、その時は少し硬い表情でした。
ところが後日に、大阪のプライドパレード(レインボーパレード)にわたしとしては初めて参加した時、わたしのすぐそばに大椿さんがいました。今の時代ですから労働組合がさまざま活動に参加するのは当たり前なのでしょうが、なぜかその時、様々なひとたちとパレードを楽しむ彼女は、まるで水を得た魚のようにとてもしなやかでどこまでも自由で、とても素敵でした。その時からずっと、困難な状況の中でもまっすぐに社会を見つめ、権力欲と金欲と支配欲にまみれた国の政治をひとびとのために解き放ち、ひとびとと共にたたかう大椿さんのファンです。
国会議員としてこの2年間の活躍はすさまじく、こんなに身近なところに政治家らしい政治家がいてくれたことで、政治的な活動が苦手で憶病になってしまうわたしでも、政治に夢をもっていいのかなと思うことができました。
彼女のマイノリティーのひとたち、そしてマジョリティーのひとたちの心にもあるマイノリティーの震える心の奥に手をさしのべる「ラジカルなやさしさ」と、彼女彼らの人権を傷つける暴力へのはげしい憤りの中に、わたしはプライドパレードを一緒に歩いたあの日のことを思い出すのです。
労働運動でたたかってきたことに重ねて、障害者や外国人、LGBTQのひとびとの人権を守り、非正規雇用の7割を占めるといわれる女性の労働問題をふくむジェンダーフリーの実現…、だれもが自分らしく安心安全に暮らせる社会をめざして突き進む行動力と、たった一粒の涙も見逃さないしなやかでするどい感性はどこから来るのだろうと思っていました。
大きな罵声が渦巻くかなたの「助けて!」と叫ぶ声に「だいじょうぶ!」と答えられる唯一無二のひと
ある時、少し長く話す機会がありました。阪神淡路大震災の時、大阪の障害者団体を中心に集まった被災障害者救援本部と神戸の被災地障害者センターが連携し、被災地の障害者の生活と作業所などの活動拠点への救援活動をしていました。
わたしが在職していた豊能障害者労働センターは救援物資の拠点となり、被災地障害者センターや阪神間の障害者団体からの要請を受け、救援物資を被災地に届ける活動をしました。その後救援から長期的な支援へと軸足を移す過程で被災地障害者センターは「拓人こうべ」となり、現在も活動を続けています。
大椿さんと話をしていて、彼女が「拓人こうべ」関連で働いていたことがあると知りました。そして神戸の障害者関係の友人たちが「つばき」と呼んで彼女を応援していたことも後から知りました。また、被災地障害者センターのスタッフだったMさんという共通の友人もいることもわかりました。能勢町議会議員の難波希美子さんを通じて大椿さんを身近な存在と思ってきましたが、それより前にこんな風につながっていたことはとてもうれしいことでした。
「労働者の使い捨てを許さない!!」という言葉の中には、「にんげんの使い捨てを許さない!!」という大きく揺るがない信念があります。そのやけどしそうな熱い想いと言葉は、とんでもなく刹那的で暴力的な言葉が飛び交い、それを受け入れ求めることでしか身の置き場がなく自分を保てないわたしたちの社会の中で、身をかがめながら今日を生き明日を夢見るたくさんの人々の切ない願いだと、わたしは思うのです。
愛と連帯 大椿ゆうこさん!


