巨大な才能の原石である島津亜矢は刺激的なボーカリスト 島津亜矢

島津亜矢の「I Will Always Love You」をポップスファンにはじめて紹介したのは、おそらく松尾潔氏だったと思います。
氏の人気ラジオ番組、NHKFM「松尾潔のメロウな夜」の2012年4月の100回目の放送で紹介し、絶賛しました。
松尾潔といえば、SPEED、MISIA、宇多田ヒカル、平井堅、EXILE、三代目J Soul Brothers、東方神起、DOUBLE、JUJU、由紀さおり等、数多くのアーティストの楽曲制作に携わってきた、今をときめく音楽プロデューサー&ソングライターです。
この人はまた、ブラック・ミュージック、その中でもリズム&ブルースに造詣が深く、「松尾潔のメロウな夜」はそんな彼がDJをつとめ、和洋問わず大人の音楽をリスナーのリクエストも交えながら紹介するラジオ番組です。
島津亜矢の「I Will Always Love You」を紹介したのも、この番組のディープなリスナーでいつもはリズム&ブルースの楽曲をリクエストするひとが、演歌歌手・島津亜矢をリクエストしてきたのがきっかけのようです。少し戸惑いながらも「I Will Always Love You」が収録されているアルバム「SINGER」を手に入れ、驚きとともに打ちのめされるほどの感動をおぼえたと証言しています。
今のように島津亜矢がこの歌を歌うことがほとんど知られていない時で、リスナーの反響がとても大きく、島津亜矢の演歌以外の歌唱曲が話題になるきっかけとなりました。
その後も200回放送の時にもう一度取り上げたほか、彼女の30周年リサイタルにも足を運び、終演後に島津亜矢に直接会い、話もしたそうです。
彼が島津亜矢の「I Will Always Love You」を絶賛するのは、島津亜矢の体に流れるブラックミュージックの血を感じたからだと私は思っています。それは演歌からポップスまで、彼女の歌唱全般に隠れているもので、かつて美空ひばりがそうであったように海を隔てた遠くの大陸から聞こえてきた音楽が日本の海辺にたどり着いたとき、すでに音楽には国境がないことを証明するものでもあります。
今の島津亜矢の立ち位置を思うと、いつでも先祖返りして既存の小さな「演歌」の四畳半に戻ることはできるかも知れないですが、ようやくたどり着いた大きな海辺で、彼女の歌が今までの10倍20倍広く、また深くたくさんのひとの心に届くことを願わずにはおられません。その意味でも「音楽の日」への出演は、日本の音楽シーンのメインストリームへと躍り出るきっかけになりました。
島津亜矢が「I Will Always Love You」を自身のコンサートでもなく、また演歌・歌謡曲色の強い「新BS日本のうた」ではなく、「音楽の日」で歌ったことは、ほんとうに感慨深いことでしたし、長いスタンスで振り返ると、松尾潔がそのための道筋の扉を開けてくれたといっても過言ではないでしょう。
そんな彼がプロデュースしたアーティストたちが大きく羽ばたいたことを思えば、ファンのわがままな願いではありますが、松尾潔に一度だけでも島津亜矢のアルバム制作と、それに連動したシングル制作を任せたら、とても面白い音楽が生まれると思います。
実際のところ彼の場合はポップスの楽曲制作だけでなく、歌謡曲にも斬新なセンスをもっていて、山内恵介の新曲「愛が信じられないなら」は松尾潔の作詞でヒットチャートをにぎわしていますし、坂本冬美にも自ら作詩作曲した「こころが」を提供しています。
ポップスから歌謡曲まで作詩作曲できる松尾潔ですが、島津亜矢には彼本来のリズム&ブルースの名曲を提供してもいたいと思います。なにしろ日本のリズム&ブルースともいわれる宇多田ヒカルのデビューにもかかわった彼ですから、島津亜矢を単なる演歌歌手のオプションではなく、日本のリズム&ブルースとしての「島津演歌」という新しい独自のジャンルを生み出せるのではないかと期待できるのです。
ちなみに石川さゆりや坂本冬美、香西かおりなど、音楽界のメインストリームに進出している演歌・歌謡曲歌手はすでに早くからポップス系のソングライターから楽曲提供を数多く受けています。島津亜矢の場合、純演歌と思われてきたことと恩師・星野哲郎に忠実にプロデュースしてきたことが関係するのか、ポップス系のソングライターからの楽曲提供がほとんどありません。
もちろん、島津亜矢チームからの働きかけがなかなか難しいことが一番の理由だと思いますが、一方で日本の音楽界全体をけん引するソングライターやプロデューサーが、巨大な才能の原石である島津亜矢の存在を知らなかったとも言えます。
そのことは日本の大衆音楽の損失であったと思うのですが、今まさに日本の音楽界が島津亜矢そのひとを発見し、これからは各方面からのソングライターからの楽曲提供やCMソング、ドラマ、バラエティーのテーマ音楽への依頼も増えていくことでしょうし、そうなっていくことを願ってもいます。
ともあれ、「音楽の日」の出演は各方面からの衝撃だけでなく、彼女自身にもとても大きな成果でした。音楽フェスの特番ではソロで歌うだけでなく共演者との共演や交流が楽しみで、今回の放送でも鈴木雅之、藤井フミヤ、山崎育三郎、高橋優、Little Glee Monsterといったポップス界でもトップクラスのボーカリストがワンコーラスずつメロディーを歌い継ぐ中、島津亜矢はドリカムの「何度でも」を歌ってその存在感を示しました。
こんな光景をどれだけ夢見てきたことでしょう。その信じがたい映像を目の当たりにして、まだまだ先だと思っていたことがこんなに早く実現できたことを誰に感謝したらいいのか言葉が見つかりません。

昨日は、音楽の日、ご覧いただけましたでしょうか?
演歌歌手の私には、なんだか雰囲気も違う、ジャンルの違う方々の中にいるというのは、落ちつかない感じです(^◇^;)が、新しい刺激は、とっても楽しく(^◇^;)本当に幸せです!
昨日は、ソロで歌わせていただく場面と、^_^
ラッツ&スターさん、チェッカーズさんも大好きでしたので^ - ^お隣で歌わせていただけて、近くで、歌声をお聴きできたのも、贅沢な!幸せな時間でした(╹◡╹)♡
ソロで歌わせていただいて、手も足もガタガタ震えていた私に、藤井フミヤさんが、とってもあたたかい言葉をかけて下さり、涙が出そうでした( i _ i )藤井さん本当にありがとうございます( i _
本当に皆様のお陰で、いままで見れなかった世界に触れさせていただけていることに、只々、感謝の思いです。
心を込めて歌わせていただきます。
(島津亜矢のブログより)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です