「おおさかのてっぺんフェスティバル」と竹パウダー

10月8日、「おおさかのてっぺんフェスティバル」が能勢町役場駐車場と浄瑠璃シアターで開かれました。昨年、能勢町の環境委員会の方々が、妻が熱心にしている「竹パウダー」の紹介コーナーを用意してくださり、浄瑠璃シアターのロビーでパネル展示をしました。今年は環境委員会としてこの取組を紹介してくださることになり、妻は新しく作った原稿を町役場の担当の方に渡したのですが、立派なパネルにしてくださっていました。

竹パウダーは、竹をグランダーのような機械で細かく粉末にしたものに生ごみを入れると発酵し、生ごみは分解され、2週間後に土と混ぜると有機肥料になります。生ごみの資源化によるごみの減量と、無農薬有機農業の推進を同時に実現できるというもので、全国各地で静かなブームになっています。すでに商品化されたものが流通しているのですが、能勢での取組は妻と有機農法を進めているIさんとの共同事業と、もうひとつは能勢の古くからの事業者が有機農法のひとつとしてもう少し大規模な事業として準備中のものがあります。Iさんはそちらにも関わっていて、妻との共同事業でもIさんは農業への利用を、妻の方は生ごみ処理への利用で家庭菜園の肥料づくりをと、それぞれの関心と役割をもって取り組んでいます。実際のところ、生ごみの減量については専門的な知識もいらず、手軽にできてその成果もすぐに出るのですが、有機農法への活用については専門機関による研究と分析を依頼する費用もなく、客観的な数値で表示できるまでには至っていません。しかしながら、能勢に限らず、里山の竹林の整備の面からも、不要な竹をリサイクルしてその不思議なエネルギーを有効に利用する竹パウダーは、「地域の課題を地域の住民のコミュニティーによって解決していく」という、これからの地域社会の在り方のヒントを教えてくれる、とても魅力的なものに思えるのです。

今年のお祭りは、タレントの「さかなクン」のトークショーがあったことでとてもにぎわっていました。そのおかげで、竹パウダーの展示コーナーにも興味を持たれた方が熱心にパネルやサンプルの展示品を観てくださったようです。共同事業の在り方をめぐっての議論や、竹を粉砕する機械の故障など、いろいろな挫折があった共同事業ですが、わたし自身も新しい機械の製作費を出資することになり、起業というには程遠いですが、地道に取り組んでいけば思いを共にする仲間とも出会い、新しい展開が開けるのではないかと思っています。Iさんの畑を借りることになったのもその中の一つで、Iさんのもとに集まっているすばらしいボランティアの人たちとも、新しい出会いがありそうです。また、竹パウダーは道の駅においていただけるようにもなり、この催しでもアナウンスしておいたのですが、あくる日に道の駅を覗いてみると、うれしいことに800円の大きな袋詰めが2袋も売れていました。道の駅においてもらえることで、少しは竹パウダー「結竹」のことが知られるようになればうれしいです。能勢の道の駅はいま、有名な能勢栗「銀寄」が販売中で、連日お客さんで混み合っています。

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