島津亜矢さん、元気でいて下さい。

島津亜矢が10日のNHKの歌謡コンサートに出演されていましたが、7日のコンサートを体調不良で中止・延期されたことを後から知りました。いつもファンサイトの掲示板や公式ホームページをみているのですが、今回はチェックができていませんでした。
しかしながら、事情を知らないまま彼女が歌った「花の幡随院」を聴いたのですが、あとから思えばたしかに声が少しかすれたようなところがごく一部あったかなと思うぐらいで、充分すぎるほど楽しむことができました。 「花の幡随院」は1996年、名作歌謡劇場・第6弾として発表されたものですが、わたしはベスト盤「大器晩成」で聴いています。おそらくオリジナルの原音だと思うのですが、この曲をいま、島津亜矢がどんな風に歌うのか、とても楽しみにしていました。
そして、今ならこう歌うのではないかと予想した通りだったので、ほんとうにうれしくなりました。ご存じの方もたくさんいらっしゃると思うのですが、島津亜矢の場合、若い時に収録した歌が年を重ねるたびにどんどん豊かな歌になってきています。それはたとえば極上のワインが長い年月をへてより深みのあるものになって行くようです。もちろん、ワインをただ寝かせておけばいいのではなく、日々対話するように大切に保存管理されてこそであるように、彼女がほんとうに一生懸命努力をしてきた結果であることでしょう。 「花の幡随院」も、収録時のオリジナルでは浪曲調の節回しが強い印象がありますが、たしかに体調が万全ではないため、抑え気味に歌った部分もあったのかもしれませんが、今回の歌い方はより自然な発声で、その方がかえって心に沁みる歌になっていたと私は思います。とくにセリフはほんとうに上手になっていて、名作歌謡劇場をこつこつと続けてきた成果だと思いますし、名古屋での芝居がほんとうに楽しみです。 それにしても、大舞台を控えての体調不良は心配でもあります。無理をせず、といってもなかなかそうはいかないのでしょうが、とにかく元気でいてほしいと祈るばかりです。

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