ありがとうございました。

ほんとうに大変だった一年が終わろうとしています。たくさんのいのちとたくさんの悲しみとたくさんの怒りが今も行き先のないまま、わたしたちの社会を包みこんでいると思います。
この時を共に生きるわたしたちは、新しい年にその出口を探すことができるでしょうか。震災以前に潜在化していた問題は、それ以後はっきりとわたしたちのくらしのあり様を変えることでしか解決の糸口がないことを教えてくれているのだと思います。
こんなに大きく、こんなにたくさんの犠牲がなくてはわたしたちの生き方は変わらなかったのかと思う一方で、それをもってしてもわたしたちが変わることができないとしたら、それはあまりにも申し訳ないことだと思うのです。
原発をいまだにやめられない都会中心のくらし、成長のための成長に乗っている人たちだけの経済、市民運動でさえ都会型であった部分をみとめざるをえない中で、わたしたちはあいかわらずスターや指導者や強いリーダーをもとめつづけるのでしょうか。
ほんとうの成長は何なのか、働きたくても働けないひとたちを大量につくりだす成長とは何なのか、これだけひどい目にあいながら、そしてその終結に途方もない年月と費用を必要とすることがわかっても、汚染された土を受け入れることには反対できても原発をなくすことができないのでしょうか。
ほんとうにいくつもいくつも、次から次へと現れる問題はもう他人が解決ししてくれることではなく、自分が解決し、選択しなければならないことを今回の大震災は教えてくれたのだと思います。
どうか、来年もよろしくお願いします。

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