つながる大地、つながる心

テレビに映される被災地の映像を観るたびに、どこか別世界のように観えてしまうことがあります。テレビの中の被災地で困っている人にインタビュアーが「いま何が必要ですか」と尋ね、「何々が必要」と被災地のひとが応えてくれることでどこか納得し、テレビのスイッチを切る…。
ほんとうはその後の長い夜を被災地の人びとがどう過ごし、何を思い、眠りにつくのか、あるいは眠れない夜をどう過ごしているのかを想像することが求められているのではないでしょうか。
被災地は決してテレビのなかにあるのではなく、わたしたちの下に広がるこの大地をたどった先にあり、つながっているのだということを実感します。
そしてその大地の上を、たとえ交通手段がとだえていてもがれきの上を歩き、がれきの下をくぐりぬけ、つながろうとするわたしたちの心が被災地の心に届くことを願うのみです。
何が必要かを聞くことは大切なことにはちがいありませんが、何が必要なのかを共に探し、考えることもまた大切なことなのだと思いました。

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